不動産投資は大きな金額を扱う投資手法なので、金融機関から融資を受けることが一般的です。そこで多くの方が疑問に思うのが「頭金」の問題ではないでしょうか。
「ローンを組むのに頭金は絶対必要なのか?」「頭金の目安はどれくらいなのか?」という疑問に対して、さまざまな意見が飛び交っています。何が本当なのか分からないという方も多いでしょう。
そこでこの記事では、不動産投資における頭金の必要性や、理想的な頭金の目安を紹介します。頭金を投入するメリット・デメリットについても見ていきましょう。
ローンを組む際に必要になってくる頭金はどのようなものがあるでしょうか?
ここではいくつかのケースをご紹介いたします。
購入したい物件が決まったら、金融機関に融資審査を申し込みます。
この時金融機関は、立地・築年数・賃料相場などから物件を評価し、さらに申込者の属性から融資が可能かどうか、さらに融資限度額はいくらかを決定します。
物件もしくは属性の評価が低かった場合、必要とする融資額に満たないケースもあるでしょう。その場合は、足りない金額を頭金として自己資金で賄う必要があります。それが難しい場合は、限度額内で購入できる物件を検討し直さなければなりません。
融資引き締めの時期
金融機関は、その時の市況や政策によって融資を緩和したり引き締めたりすることがあります。
過去、地方銀行の不正融資問題が発覚した後、各金融機関が一斉に投資用不動産への融資を引き締めたことがありました。不動産が供給過多になったり、投資が過熱して不動産価格が高騰したりした場合も、金融機関の判断によって融資が絞られることもあります。
このようなタイミングで物件購入を考える場合、融資を引き出すことは非常に難しくなるでしょう。多くの自己資金を用意し、金融機関からの信頼を高める必要が出てきます。
メリット
ローン返済額‣利息額が減る
頭金を投入すれば、その分融資額を抑えることができます。元金に係る利息額も減少するため、月々のローン返済額が減るのが、頭金を入れる最大のメリットでしょう。
ローン返済額や修繕費・税金などの費用を家賃収入が上回れば、手元に収益が残ることになります。それらを修繕積立費に回したり、繰り上げ返済をしたりすることもできるでしょう。
金利変動リスクの対策になる
前述した通り、頭金を投入して融資額が下がれば、それだけ元金が少なくなるということです。金利は元金に対してかけられるため、元金が少なければ少ないほど、今後金利が上昇した場合の影響をより少なくすることができます。
今の日本は超低金利時代といわれ、不動産購入のためのローンを組むのに非常に有利な状況です。しかし、今後の政策の変化や経済動向によって、金利が上昇する可能性はじゅうぶんにあり得ます。融資額を抑えておくことは、不動産投資の重要なリスク対策の1つです。
デメリット
レバレッジ効果が弱まる
レバレッジ効果とは、少ない資金で大きな収益を得ることをいいます。不動産投資においては、自己資金と融資金を組み合わせることで、本来持っている自己資金のみで物件を購入したときよりも大きな収益を得ることを指します。
つまり自己資金額の割合が多ければ多いほど、このレバレッジ効果が弱まってしまうわけです。
また頭金の額が大きければ大きいほど、自己資金の回収スピードも下がってしまいます。
リスクに対応する資金的余裕が弱まる
頭金を投入すると、一時的にでも自己資金が減少します。頭金を入れてもじゅうぶんな自己資金が手元にある場合はいいですが、そうでない場合は注意が必要です。
不動産は現物資産であるため、災害による損失や突発的な補修・修繕など、何が起こるか分かりません。その他、想定外に空室が続くことで、収益が減るリスクも考えられます。
常にそれらのリスクに対応できるだけの資金的余裕を持っておくことは、不動産投資の肝といってもよいでしょう。
自己資金のほとんどを頭金につぎ込んでしまい、いざという時に対応できなくなることがないよう、じゅうぶん気を付けなければなりません。
不動産投資はさまざまな要素が絡み合って、成功や失敗の原因になります。そのうちの1つが、物件の購入時に用意する頭金の金額です。
頭金は、運用中の利回りやローンの返済額にも大きな影響を与えます。一般的に言われる「物件価格の〇〇%」といったような画一的な基準で判断するのは、お勧めではありません。想定家賃や空室リスク、金利上昇リスクなどあらゆる要素を含めた綿密なシミュレーションを行い、頭金の金額を見積もるようにしましょう。
弊社では頭金や出口戦略含め、個別のシミュレーションを算出したご提案を行っております。オンラインでの面談もしておりますので、お気軽にご応募ください。
ライフコンサルティング事業部
染谷雄太
私は不動産投資に関して、悩みや不安を抱えた方々のご相談を受けるコンサルティング業務を行っています。
オーナー様が抱える不安点・疑問点に誠実に向き合い、少しでも安心して頂けるように日々奮闘中です。
空き時間を見つけては趣味のサウナ・ゴルフ・フットサルなど汗を流しております(笑)。
常にオーナー様に寄り添うことを意識し、信頼して頂けるパートナーになる為これからも精進致します。
将来の資産形成について、些細なご相談もお気軽にお問い合わせくださいませ。