ロシアのウクライナ侵攻本格が与える経済への影響から見る日本の不動産の役割とは?

実物資産

※今回は通常の配信日ではないですが、ラクサスマネジメント代表の川原が今世界経済を揺るがしているウクライナ問題が日本の不動産に与える影響について経済的な視点から簡単に解説、考察させていただきます。

 

ロシアのウクライナ侵攻本格が与える経済への影響から見る日本の不動産の役割とは?

 

24日にロシアは、新ロシア派が実効支配しているウクライナ東部の市民を守ることを名目に、ついに軍事行動を開始しました。ロシア軍はウクライナ北部の4地域から侵入したとされ南部の軍事施設や東部の首都のキエフの郊外にまで及んでいるとされています。ロシアのウクライナ侵攻が本格的に始まったことで、金融市場、商品市場にもさらなる大きな影響が出ていいます。24日の東京時間では、日経平均株価が26千円台を割り込み、一時年初からの下落率が10%を超えました。また、WTI原油先物価格は1バレル100ドルを超えて上昇し、金の価格は1オンス1,940ドル程度と、2021年年初以来の最高値を超えて2,000ドルの大台に迫る勢です。ビットコインは前日の3.8万ドル台から、3.5ドル前後まで一気に6%以上下落ししました。このように、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、金融市場では一気に節目を超える動きが見られています。結論から申し上げると今回の一連の流れは世界的にインフレをさらに推し進めていく可能性があります。

 

ウクライナ問題、経済への影響はエネルギー価格上昇

 

ウクライナ情勢に対する金融市場の反応は、単なる軍事行動といった地政学リスクへの反応ではなく、それが経済に与える影響を先取りしたものになります。具体的には、ロシアのウクライナ侵攻が本格的に始まったことを受けて、金融市場は米国などによる追加の経済制裁を決定し、全面的にロシアの銀行をSWIFTから外すことが決定しています。また、今後ロシアの原油、天然ガスの輸出を減少させることで、エネルギー価格の一段の高騰をもたらしています。ちなみに24日のロシア市場は、株価が45%下落、ルーブルも対ドルで10%程度下落するなど、ハイパーインフレをも現実味を帯びるように一気にパニック状態に陥りました。これも、SWIFT制裁がロシアの貿易に甚大な悪影響を与えること、そしてルーブルの信認を大幅に低下させることを予見した結果だと思います。ただし、ロシア経済自体が打撃を受けても、それは世界経済の中では小さいものであり、世界の金融市場を揺るがすことにはならず、ウクライナ問題が世界の金融市場と世界経済に与える影響の中核にあるのは、エネルギー価格の上昇になります。

 

エネルギー価格の上昇が物価を押し上げる理由

 

石油や天然ガスなどのエネルギー価格が上昇すると、世界の電力の大半を生み出している火力発電のコストが上がり、電力価格が上昇します。とりわけ天然ガスの価格が高騰した欧州各国では、電力価格が大幅に跳ね上がっています。電力価格が上昇すると、鉄や銅などの金属価格も押し上げられます。鉄や銅などの金属は、生産する時に大量の電力を消費するため、生産コストが大幅に上昇してしまうからです。そのため金属メーカーは生産を縮小せざるをえず、ここでも需要と供給のバランスが崩れてしまいます。また、石油や天然ガスの価格が上昇すると、石油ガス化学メーカーの中核商品であるエチレンの価格も値上がりします。エチレンは石油化学製品の基礎原料となる素材であり、プラスチックや合成繊維原料、塩化ビニル、塗料原料、洗剤原料、医薬品などの基礎原料として多岐にわたって使われています。さらに、現代の農業もずいぶんと石油に依存しています。トラクターなど農業機械の燃料は主に軽油ですし、野菜づくり用のビニルハウスの暖房には灯油などを使っています。原油の価格が上がれば、軽油も灯油もそれに連動して上がり、生産コストが上がる分、米・小麦・大豆・トウモロコシなどの穀物も野菜も以前より高い価格がつくようになります。小麦の価格が上がると、パンや麺などの価格が軒並み上がることになります。トウモロコシや大豆の価格が上がると、鶏・豚・牛などの飼料のコストが上がり、最終的には鶏肉・豚肉・牛肉の価格が上がることになります。そのようなわけで、エネルギー価格が高騰すると、その影響が身の回りの様々なモノの値上がりに波及し、物価を押し上げていくようになります。

インフレ圧力はいつまで続くのか?

今回のウクライナ問題だけではなく昨今の世界的な物価高は、コロナ禍における人手不足や物流の混乱による要因も大きいのですが、たとえこれらの要因が解消したとしても、温暖化対策という大きな流れのもとでは、石油や石炭などの生産を増やすことは困難な状況にあります。要するに、世界的にエネルギー価格が上昇するという基調は、今後も続いていく可能性が高いのです。これは、容易にインフレ圧力が収まらないということを意味しています。

 

インフレに強い不動産

ここから本題に入りますが資産運用の手段としては、株式投資、FXなどが有名で、最近では仮想通貨なども話題となりました。このような投資は世界情勢や経済事情によって価格が大きく変動するため、リスクの高さを不安に思う人も多く世界経済が不安定になると売りが殺到する傾向にあります。しかし、不動産投資は実在する不動産への投資となるため、立地面などの条件さえよければ価格の暴落リスクは少なく、インフレに強いと言えます。その中でも日本は地政学的に見ても最もカントリーリスクが低いAランクと評価されたアジアでは希少な地域です。OECDによって発表される国別のカントリーリスクでは、アジア圏内では日本とシンガポールのみがAランクに認定されています。カントリーリスクが低いということは、不動産の価値が急降下することはないと考えられます。したがって、日本への投資はリスクの低い投資として海外投資家に歓迎され、世界経済が混乱をすると投資家のリスク回避のために、安全資産である円が買われるのと同様不動産価値も上がりやすい性質があります。とはいえ、日本はすでに十分に発達した先進国であるため、急激な開発によって不動産価値が高騰する途上国のような事態は望めません。リスクが低い分、大きな利益は望めませんが、それでも魅力的な投資先に変わりはないのです。

 

まとめ

将来の先行きが不安な中、自身の身を守るのは己自身です。賃貸経営はインフレにも強く、安定性もありまさに将来に向けた運用としては最適だと思います。これを気に皆様も是非考えてみてはいかがでしょうか?弊社では専門のコンサルタントがお客様に合わせた提案を行っております。WEBでの面談も行っておりますのでどんな質問でも構いません。是非お気軽にお問い合わせください。

Ryoji Kawahara ラクサスマネジメント株式会社/代表取締役
初めまして。ラクサスマネジメント株式会社の創業者の川原と申します。
お客様・従業員を楽にさせる(ラクサス)、経営・組織管理(マネジメント)を目指して創設させていただいた会社になります。
日々精進し、少しでもご愛好いただけるように精(誠意)いっぱい頑張ります。
不動産投資に関して知識がない方、既に運用をされている方、現状様々な方がいる中でその人のご状況、将来像に寄り添ってお話をさせて頂きますのでどんなご相談でもお気軽にお問い合せ下さい。
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