年末調整と確定申告

税金

年末が近づくと「年末調整」、「確定申告」という言葉をよく耳にすることがあると思います。これらはどちらも税金に関わる重要な手続きですが、それぞれ異なる役割を持っています。 今回は、年末調整と確定申告の違いや役割について詳しく解説します。

 

 

☆年末調整とは

年末調整は、日本の給与所得者を対象とした税金の調整制度です。主にサラリーマンやアルバイトなど、会社から給与を受け取る人が対象となります。この制度は、毎年12月に行われます。

〇年末調整の目的

従業員の年間の所得税を適正に調整することを目的としています。

 

年末調整の流れ

  1. 給与からの源泉徴収: 年間を通じて、会社は毎月の給与から一定の所得税を引いています。この段階では、実際の年間所得や控除が反映されていません。
  2. 必要な書類の提出: 年末調整を行うためには、従業員は「扶養控除申告書」や「生命保険料控除証明書」などの必要な書類を会社に提出します。
  3. 年末調整の実施: 会社が、従業員の年間の給与や控除を基に、実際に支払うべき所得税を計算します。これにより、源泉徴収された税金と実際の税額を比較し、過不足を調整します。
  4. 還付または追加徴収: 調整の結果、税金が多く引かれていた場合は還付金が支払われ、逆に不足があった場合は追加で税金を支払うことになります。

 

年末調整のメリット

手間がかからない: 従業員自身が手続きを行う必要がなく、会社がすべてを管理してくれます。

税金の過不足を解消: 年間を通じて正確な税金を納めることができ、還付金を受け取ることが可能です。

控除の適用: 扶養控除や保険料控除などを利用することで、税負担を軽減できます。

 

 

☆確定申告とは

確定申告は、日本の税制において、個人や事業主が自らの所得や税額を申告する手続きです。主に自営業者やフリーランス、複数の収入源がある人が対象となります。この制度は毎年一定の期間(通常、216日から315日)に行われます。

 

確定申告の目的

年間の所得を正確に計算し、それに基づいて適切な税金を納めることを目的にしています。また、税金の過不足を解消するための重要な手続きでもあります。

 

確定申告の流れ

  1. 収入の集計: 1年間の収入をまとめます。給与所得、不動産所得、事業所得、株式の譲渡所得など、様々な種類の所得が含まれます。
  2. 必要経費の計算: 収入を得るためにかかった経費を計上します。たとえば、事業運営に必要な材料費や人件費、交通費などが含まれます。
  3. 所得の計算: 総収入から必要経費を引いた額が課税対象となる所得です。
  4. 税額の計算: 所得税率に基づいて、納付すべき税金を計算します。
  5. 申告書の作成: 所定の様式に必要事項を記入し、申告書を作成します。電子申告(e-Tax)を利用することも可能です。
  6. 提出: 作成した申告書を税務署に提出します。申告期限内に行うことが重要です。

 

確定申告のメリット

損益通算: 複数の収入源がある場合、損失を他の所得と相殺することができます。これにより、税金を軽減できる可能性があります。

控除の利用: 各種控除(医療費控除、青色申告特別控除など)を受けることで、課税所得を減少させることができます。

還付金の受取: 税金を多く支払っていた場合、確定申告を行うことで還付金を受け取ることができます。

 

☆年末調整と確定申告の違い

大きな違いは、年末調整は主に会社員向けの手続きであり、確定申告は個人事業主や給与収入以外の収入がある人向けだという点です。また、年末調整は会社が代行するため手間が少ないのに対して、確定申告は個人で行うため、事前の準備や知識が必要です。

 

☆不動産投資を行う場合は確定申告が必要

アパートやマンションなどで不動産経営を行っている際は、不動産所得に対する所得税を納税する義務があるため、確定申告を毎年する必要があります。

会社員で給与所得があるオーナー様の場合、不動産経営による年間所得が20万円を超えた場合は確定申告をする義務が発生します。
不動産所得が20万円どころか赤字でも、確定申告をすることにより、給与所得に関わる年末調整で納税済の税金が、「損益通算」という制度により還付されるという場合もあります。 

 

1.減価償却の活用


不動産は長期間使用できる資産です。取得価格を耐用年数で割り、毎年減価償却費を経費として計上することで、課税所得を大幅に減少させることができます。

2.経費の計上


賃貸運営にかかる経費(管理費、修繕費、固定資産税など)をしっかり記録し、必要経費として計上しましょう。これにより、所得が減り、税金も軽減されます。

 

 

まとめ

確定申告と年末調整は、日本の税制度においてそれぞれ異なる役割を果たしています。自分の収入形態や状況に応じて、どちらの手続きが必要かを理解することは、税金を適正に管理するために非常に重要です。これらの制度をうまく活用し、無駄のない納税を心がけましょう。税金に対する理解が深まることで、より安心して生活できる基盤を築くことができるでしょう。

 

弊社では不動産投資を活用した資産形成をお客様のライフプランに合わせてご提案し、オーナー様を全力でサポートしていますので、ご興味ある方はお気軽にご相談ください。

 

 

ライフコンサルティング事業部 小林理緒

Rio Kobayashi ラクサスマネジメント株式会社/ライフコンサルティング事業部
神奈川県横浜市出身。
自己成長のためラクサスマネジメント株式会社に入社。
モットーは『時間は有限 可能性は無限』
素直な性格を活かし、日々営業活動に取り組んでいる。
目標は営業成績1番の営業マンになること。
休日はアニメを見て過ごしている。
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